地震で倒壊した蔵ギャラリーから救い出された輪島塗の数々、
プレハブ仕立てで手作りながら新たにアウトレットShopをオープン致しました。
レスキュー品ゆえに数の揃わぬ端物などの訳アリ品ではありますが普段使いには充分お楽しみ頂ける品々、
どうぞMyお椀探しお楽しみください。


発災から復興へ 震災奮闘記
令和6年1月1日元日の午後4時10分、
輪島は震度7の大地震に襲われました。
工房は瞬時に倒壊、お正月で奥の居間にいた私達は
庭に飛び出し何とか難を逃れることが出来ました。
大津波警報で急ぎ高台へ避難、数日が経ちこの風景を見て
――あぁ。工房114年の歴史もここで終わり、廃業だな
そう呟いたのを覚えています。

震災前の工房風景

壁を壊して入る
専門ボランティア

危ないからやめて!
つい声が出ました

助けられた
沢山の塗物たち
発災から4ヶ月ほど経った頃、ボランティアの方から声をかけて頂きました。
「大事なものがあれば取り出しますよ」
傷ついていたとしても修理ができる輪島塗を
もしかするともう一度世に出せるかもしれない、
皆さんにまた使ってもらえるかも。
藁にもすがる思いでお願いしたところ危険も顧みず
潜り込んで沢山の塗り物たちを救い出して頂きました。
「まだ廃業するわけにはいかないな」
たまたま大学を卒業後、輪島塗業界に入ってちょうど50年目。
「もうひと頑張りするか」
前の2007年の能登半島地震から17年目
ーー今度は10年じゃ聞かないだろうなぁ…
蒔絵や沈金など漆装飾技術は、日本の工芸史においては、 多様な素材や品への装飾、また技術や色々な表現が見られ、各分野からもあらためてその漆装飾が再評価され、自社製品に対する付加価値装飾としても関心が寄せられています。輪島は高級漆器の産地としてまた日本各地の漆器産地の中でも唯一重要文化財の指定を受けています。
それは、堅牢な下地工程による漆器産地の塗り技術ということが重視されていますが、全国でも希少となる、漆に関する専門職人の卓越した技術の集積が認められたのです