蒔絵や沈金など漆装飾技術は、日本の工芸史においては、 多様な素材や品への装飾、また技術や色々な表現が見られ、各分野からもあらためてその漆装飾が再評価され、自社製品に対する付加価値装飾としても関心が寄せられています。

輪島は高級漆器の産地としてまた日本各地の漆器産地の中でも唯一重要文化財の指定を受けています。

それは、堅牢な下地工程による漆器産地の塗り技術ということが重視されていますが、全国でも希少となる、漆に関する専門職人の卓越した技術の集積が認められたのです

ここでは、その蒔絵沈金などの表現の一端をご覧ください



オーストリアのステッチ生地のソファーとコーディネートされた純銀のきらめきを表現した蒔絵テーブル

 


同じく純銀の蒔絵粉の輝きで和のデザインをモダンに表現



金や蒔絵螺鈿は正倉院の宝物にも見られる装飾は銀河の星空を感じる


「月に萩」 蒔絵箱


本阿弥光悦書 下絵宗達の草花下絵和歌巻を本歌に蒔絵を表現



テーブル裏の蒔絵をスタンドベースの映りこませる意匠は 家具デザイナー との連携で商品化



蒔絵はこの様に漆器以外での装飾も魅力的


米国務長官として来日されたライスさんへの贈答品の蒔絵メトロノーム
和歌などの下絵装飾「紙継ぎ」模様 にさくらを散らしてあり、 日本の平安時代の華やかな彩を、色漆と金の研出蒔絵で描く


 

<漆芸装飾の可能性>

伝わる漆芸の名品には、日本古来からの上質さと日本人ならではの文化の香りが漂っていました。

輪島は、高級漆芸の産地として全国からの特別の誂えから、ものづくりの技術を高めるだけではなく、装飾文化を学びました。それらを現代の色々な分野に広げる事で、また音楽の素養の皆様とのつながりは、漆芸装飾に新たな表現が生まれるかも知れないのです。